ELECTORICAL EDITED TEXT OF "『清風柱礎』（富田寛　SC000）" by CHARLIE ZHANG 2017 ver.0.02

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　１行目，１７Ｇのみ二箇所に句点追加。これらは近世譜に組んだ時４分以下の休符となるため，本稿のルールでは本来無視されるものだが，推測される実演奏時のアレンジの違いの比較のため，再現曲では８分の休符として挿入しておく。　３行目頭「合合。」，１７Ｇ・１７Ｙはともに２拍点で全符ｘ２，３１Ｂのみ２拍点無印で２分半４分だが，後ろの「合」が通常長音となる句点付であるためこの付点は疑問。おそらく繰り返しのため後ろの符の拍点は省略したものと考える。　同行「五六」および４～５行目「四合」２箇所。最初の符に２拍点，次符無印で２分半４分のはずだが，１７Ｙは中間に付線を引いている。いづれの箇所も３１Ｂでは２符目の後ろに付線，２分半４分となっている。４行目「四。工合」，拍点の数は３本とも同じだが，３１Ｂのみ「工合」をウラ１とし，以下が他２本と拍子逆転。単純なミスと思われる。
　曲尾「工合四。」，１７Ｇは「合四」間に付線して４分半８分，「四。」は２拍点で全符。１７Ｙは「工合」間に付線して４分４分，「四。」は３拍点で全符＋２分。
　拍点の打ち間違いによる差異はあるが，１７Ｙと３１Ｂの付点は，基本的に同じ曲調を表していると思われ，付線に関しては３１Ｂのものがより正確である。１７Ｇの付点から推測される譜との，音長関係の差異は１箇所のみであるが，１７Ｙ・３１Ｂ２本の付点から推測される曲調が，渓派の標準的なものに近いと考える。

　　仩－四合｜仩－四合｜上－工－｜尺－－○｜　　伬－－仜｜仩－四－｜－合工－｜合－合四｜　　仩－四－｜合－－－｜合－－○｜工六五－｜　　－六工尺｜工六上－｜四－合－｜乙－四－｜　　－－－○｜工合四－｜－合四－｜－合工－｜　　工－合四－｜－○　　｜（１７Ｇ） 　　仩－四合｜仩－四合｜上－工－｜尺－－○｜　　伬－－仜｜仩－四－｜－合工－｜合－合四｜　　仩－四－｜合－－－｜合－－○｜工六五－｜　　－六工尺｜工六上－｜四－合－｜乙－四－｜　　－－－○｜工合四－｜－合四－｜－合工－｜　　工合四－｜－－－○｜（１７Ｙ・３１Ｂ）　　■ 再現曲

　渓派ではほかに，一色親子『清楽譜　坤』（M.20）所載「慕先師」の後段として，頭点付きの譜例がある。

　　仩－四合｜仩－四合｜上－工－｜尺－尺－｜　　－－伬－｜－仜仩－｜四－－合｜工－合－｜　　合四仩－｜四－合－｜工六五－｜－六工尺｜　　－工六上｜四－合－｜乙－四－｜－○　　｜
　曲題はなく，曲尾５小節ぶんの符を欠く。また付点が完全ではないため再現は信用できないが，推測される曲調はだいたい一致している。
　雑誌『風俗画報』「清楽」の第一回で坪川辰雄は本曲を「富田渓蓮ノ作」と注している。上の「慕先師」は流祖・鏑木渓菴追慕として，森田廉士と渓蓮斎の共作として書かれた日本製の新曲である。しかし「慕先師」に本曲が続いている例もこれだけなので，「〆の楽曲」という意味で大陸伝来の小曲のヴァリーションを引いたものなのか，あるいはこれもまたもともと日本で作られた楽曲であったのかは分からない。
　ちなみに大陸の曲牌・板式名として「修板」という名は見当たらない。

SC065　修板Ｃ四合Ｃ四合上工尺ＤＥＣ四合工合合四Ｃ四合合工六五六工尺工六上四合乙四工合四合四合工工合四

`Ｃ四合Ｃ四合上工尺。ＤＥＣ四合工合合四Ｃ四合合。工六五六工尺工六上四合乙四。工合四合四合工工合四。`	`Ｃ－四合｜Ｃ－四合｜上－工－｜尺－－○｜Ｄ－－Ｅ｜Ｃ－四－｜－合工－｜合－合四｜Ｃ－四－｜合－－－｜合－－○｜工六五－｜－六工尺｜工六上－｜四－合－｜乙－四－｜－－－○｜工合四－｜－合四－｜－合工－｜工合四－｜－－－○｜`
`c2 ＜ag＞｜c2 ＜ag＞｜c2 e2 ｜d2.r4 ｜ d2.e ｜c2 ＜a2＆｜ag＞ e2 ｜＜g2 ga＞｜ c2 ＜a2 ｜g2＆g2 ｜g2.＞r4 ｜eg a2＆｜ ag ed ｜eg c2 ｜＜a2 g2＞｜＜b2 a2＆｜ a2.＞r4 ｜e＜g a2＆｜ag a2＆｜ag＞ e2 ｜ e＜g a2＆｜a2.＞r4 ｜`	`＞c2＜ ag ｜＞c2＜ ag ｜c2 e2 ｜d2.r4 ｜＞d2.e ｜c2＜ a2＆｜ag e2 ｜g2 ga ｜＞c2＜ a2 ｜g2＆g2 ｜g2.r4 ｜eg a2＆｜ ag ed ｜eg c2 ｜a2 g2 ｜b2 a2＆｜ a2.r4 ｜eg a2＆｜ag a2＆｜ag e2 ｜ eg a2＆｜a2.r4 ｜`

『清風柱礎』END

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