ELECTORICAL EDITED TEXT OF "『清風柱礎』（富田寛　SC000）" by CHARLIE ZHANG 2017 ver.0.02

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SC022　十送郎

　１７Ｇ・１７Ｙ，付線に一部差異があるがいづれも読み解き上の音長に影響はなく，再現上は同じ曲調となる。
　３１Ｂは頭点のみ。一部の付線が略されている。４行目「四上」，曲尾「合。」，ともにウラ拍点がないので読み解きに誤解の可能性はあるが，拍点の位置は上２本と一致しており，曲調に変化はないものと思われる。
　３本から推測される標準的な曲調は以下の通り----

　　上－－四｜上－－○｜四－－上｜尺－－工｜　　上－－尺｜工－－○｜六－－五｜仩－五六｜　　工－－－｜尺－－○｜六－－工｜六－－五｜　　仩－五六｜工－－○｜尺－－上｜四－尺－｜　　上－－○｜四－－合｜工－合－｜－四上－｜　　四－合－｜－工合－｜－四仩－｜四－合－｜　　－－－○｜ ■ 再現曲
　手元の資料中，清楽曲としては本書以外に採録の例がないため，現状では詳細不明だが，大陸の唱本や俗曲に同題の曲があり，歌曲であったことは間違いない。民謡としては単に「十送」のほか「送郎調」「十送情郎」「十送小郎」とも題され，替え歌として「十送紅軍」など，いろいろなものが歌われている。
　東大双紅堂文庫の『時調曲譜大全』(1958　大東書局)に民謡「十送郎」の数字譜／工尺譜の対照譜が見える。歌詞は前半が----

　　一更裏来跳粉牆，手抱那欄干呀望裏張；　　宵の初めに垣根を越えて，欄干越しに目をみはりゃ　　美貌佳人紅燈坐，十指那的尖尖呀繍鴛鴦。　うるわしあの娘が燈の下，つんつくつんと針仕事　　二更裏来門外聴，大姐姐開門呀笑盈盈：　　宵の二刻の物音に，姐御戸をあけうふふのふ　　双手捧在郎腰裏，宝貝那的心肝呀叫幾声…　もろ手旦那にかけまわし，わたしの心はドキドキよ
　と「五更調」のフレーズではじまり，その後

　　送郎送到脚踏板，小妹妹手裏呀二吊銭；　　彼氏見送りデッキまで，そっと手渡す二吊銭　　一千与郎盤船用，一千那的郎呀路上費。　　こっちはあなたの船賃に，こっちは旅の入費にと
　から

　…送郎送到木香棚，木香棚底下呀木香香；　　彼氏見送り花壇まで，木香薫る花盛り　　採朶木香郎手裏，家花那的不比呀野花香。　一枝手折って言うことにゃ，うちの花のがいいニオイ。
　まで，「送郎…」ではじまるフレーズが１１続く。曲調は各段同じでこういう感じ ■ 歌曲再現の曲である。

　「十送郎」の歌曲にはこの「送郎送到…」がくりかえされるもののほか「一送郎」から「十送郎」までの数え歌になっているものがある。朱雨尊『民間歌謠全集』（1933 上海世界書局）に見えるこれなどはその後者のパターンで，現在歌われてるものもこちらに近いものが多い。

　一送親郎亂匆匆，鴛鴦分散各西東，掀起衫尾拭目汁，幾多愁憫在肚中；二送親郎大門邊，目汁流到郎胸前，細聲囑郎愛立志，切莫食到鴉片煙；三送親郎到西揚，妹子心中細思量，山遙水遠難見面，年朝午節難見郎；四送新郎到三河，我郎走哩正奔波，三日食無兩合米，快樂過少愁過多；五送親郎到流黃，緊送緊遠緊痛腸，囑咐我郎幾句話，多少銀錢早回唐；六送親郎到潮州，掛念心肝在心頭，睡到半夜思想起，目汁雙雙枕上流；七送親郎到汕頭，鴛鴦分散水上浮，看倒火船得人畏，幾多掛念幾多愁；八送親郎開大船，細聲囑郎情莫斷，每逢水客要寄信，有信寄妹妹心安；九送親郎船就開，囑郎&M036798;倒大錢來，心送親郎到番片，到哩番片信就來；十送親郎就開船，我郎走哩正弧寒，保護親郎早早轉，同床共枕過燒暖。

SC022　十送郎上四上四上尺工上尺工六五Ｃ五六工尺六工六五Ｃ五六工尺上四尺上四合工合四上四合工合四Ｃ四合

`上四上。四上尺工上尺工。六五Ｃ五六工尺。六工六五Ｃ五六工。尺上四尺上。四合工合四上四合工合四Ｃ四合。`	`上－－四｜上－－○｜四－－上｜尺－－工｜上－－尺｜工－－○｜六－－五｜Ｃ－五六｜工－－－｜尺－－○｜六－－工｜六－－五｜Ｃ－五六｜工－－○｜尺－－上｜四－尺－｜上－－○｜四－－合｜工－合－｜－四上－｜四－合－｜－工合－｜－四Ｃ－｜四－合－｜－－－○｜`
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